明治日本の経済植民地化を防いだ頭山満
最後のサムライ
The last samurai
西洋は獣の文化
19世紀。アメリカ進出を目論んだロスチャイルド家の代理人オーガスト・ベルモントを娘婿として招きいれたペリー提督は、資産価値が高騰した金(ゴールド)を一番多く保有している日本の門を開けるべく米国政府の使いとして黒船に乗り来航し、幕府に圧力をかけた。
ロスチャイルド家が搾取する時の典型的な手法は、二国間に戦争を仕掛けつつも、リスクヘッジのために敵味方双方に資金援助し、漁夫の利を得ることだ。そしてこの時より、日本の主権を争うべくロスチャイルド家の五男、パリ家のジェームズ・ロスチャイルドが幕府を支援し、同じくロスチャイルド家の三男、ロンドン家のネイサン・ロスチャイルドが薩長同盟を支援する構図で争いが始まった。結果、同じくロスチャイルドの代理人で坂本龍馬を子飼いにしていたグラバー商会の仲介により手に入れた武器(アメリカ南北戦争で余った武器)を手にした薩長同盟が勝利する。
然るに国の主権を手にした伊藤博文や山県有朋など政府要人は、英国仕込みの洋風で甘美な生活に酔ったのか、その俗的な生活と引き換えに仏教、神道、儒学といった、それまで培われた日本の知的財産を手放したのだ。
明治維新というものがロスチャイルド家の謀略であり、薩長のリーダーは地位と富を得るためにそれにのっかった。ということに気づいた西郷隆盛は、呆然としつつも日本の欧化に抵抗するが、ロスチャイルド家に気概を売った者らの後ろには大英帝国が控えている。英国の手に染まっていない朝鮮を戦友にするべく動こうとしたが、徒労に終わり、最後は賊将として非業の死を遂げた。
しからば日本は、アヘンと引き換えに富を奪われた清国のように落ちていったのか、というと、そうではなかった。
西郷の精神を受け継ぐべくハラワタにその志を詰め込み、精神の力のみで日本の没落を阻止した英雄が一人、在野から現れたのだ。
頭山満。
日本がイギリスの経済植民地になってしまうことを防ぎ、既に欧米の植民地となっていたアジアで独立運動をする同胞を救け、あるいは清朝廷に虐げられていた漢民族を救うべく独立戦争に大きく寄与加担した当時の国民的英雄である。
時代が時代であれば、日本人はおろかアジアのみならず欧米にまで轟いたその名を知らぬものはいなかったが、歴史上の偉人と呼ばれる人すべてがその時代の潮流の主として民の上に立っていたのに対し、頭山満は無位無官。金や資産を持っておらず、政治家でも官僚でも、華族でも皇族でもなく、財閥や実業界の一員でもなく他国の後ろ盾もない人間つまり在野にて、素っ裸の何もない男だったのだ。
産まれっぱなしの裸一貫で、生涯、真だけを貫き通して生きた、無位無冠の帝王、頭山満。而してこの侍が、日本のみならずアジア全土、もしくは全ての有色人の柱となり白人の帝国主義と渡り合い、巨大な力としてひとり、白人社会との力的均衡を保つ火薬となれたのは、人としての生き方が優れて正しかったからである。
昭和に入り、日本は、世界の覇権者を決めるための大きな戦争に負けてしまった。米国大統領は「頭山の悔しがる顔が見たかった」と漏らしたというが、頭山満は、敗戦が決まる1年前に没していた。
「これから天皇陛下より大切なお話があるから軍も民も直立し顔を伏して聞くように」といった意味の宣誓を述べた三男の頭山秀三。その後、天皇陛下による有名な玉音放送が焼け野原に流れた。
それからの日本の道のりは、戦中すでに米英が立てていた予定通りの歴史をなぞった。経済を膨らませ、共産主義陣営と戦わせられ、しかしもう二度と立ち上がれないように権力の隅々にまで干渉され、そして数十年経過して経済が拡大したら、その経済を破壊して安く買いたたく。極めつけは、絶対に、核兵器は持たせないということだ。
世界有数の産油国アメリカの石油利権を独占し、銀行、自動車、空運、鉄道、化学、情報通信の主力企業を傘下に取り込み、米経済界のトップに立った非ユダヤ人、J.D.ロックフェラーが、ロスチャイルド家の代理人であるJ.P.モルガンと双璧を担ってアメリカを動かした。経済植民地となった日本の船頭は、ロスチャイルドに代わってロックフェラーが担当した。
戦後の劣化した日本の一つひとつを細かく探り、世界とはどういうもので、どう動いているのかということはオンラインサロンの中で述べていくが、弱体化した日本国民に対し、力と喜びと勇気を与えるためのバイブルは、豪傑、頭山満の生きざまと思想と精神の他に無いと思っている。人間、産まれたからには生きていかなければならないが、苦しみの多い世の中でも、心の使い方、心の持ち方ひとつで面白くできるものである。然るに、この考え方は、日本人に行き渡った普遍的な哲学だった。一真会は、頭山満を紹介するものではないが、空虚になった日本人の心に詰め込むべきは、頭山の、サムライの気概であり、その強さであり哲学であると信じている。なぜなら、真実は不変であるからだ。
“Let me issue and control a nation’s money and I care not who writes the laws”
「私に一国の通貨の発行権と管理権を与えよ。そうすれば、誰が法律を作ろうと、そんなことはどうでも良い。」
これは初代マイヤー・アムシェル・ロスチャイルドが残した有名な言葉である。
「一国の中央銀行を支配すればその国全体を支配できる」からだ。
また、マイヤー・アムシェル・ロスチャイルドの妻であり、ヨーロッパを支配した5人兄弟の母でもあるグートレ・シュナッパーは
「私の息子たちが望まなければ、戦争が起きることはありません」
と語っている。
Fellow
仲間に逢いたい
私は頭山満の直孫を師匠とし、名門頭山家に長らく仕えているが、それ以前のもっと若い頃からも年長の人に気に入られることが多かった。善きも悪しきも師弟関係から得た養分が自分を育てたと言って過言でないが、人物の大小に関わらず昔はすべからく、若い時分から人は師を持ち、そこに仕える友と一緒に成長したものである。なるべく多くの人と関わり、目上からは情を受け、友と助け合いながら可能性を探るということが絶対に有益なのである。世間から人情が消えた今だからこそ、多様な仲間と出会いたい。